アナグマ
名前に「クマ」と入っていますがイタチの仲間です。鼻から額にかけて白い線模様が入っていることからハクビシンと間違われたり、太い体型からタヌキと間違われることがあります。
全長 | 約 65 ~ 90 cm |
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体重 | 約 4 ~ 15 kg |
日本の分布 | 本州、四国、九州 |
特徴 | 目の周りの黒い模様 |
アナグマの生態
アナグマは視力があまり良くない代わりに、嗅覚はとても優れています。そのため、ミミズや小さな虫、木の実を探すために常に地面を嗅ぎながら移動します。
アナグマの性格
アナグマは基本的には攻撃的な性格で野性的な本能が強い動物です。大人しそうな外見ですが人には懐きづらいため、見つけても近づかないよう気を付けましょう。
アナグマの好きな食べ物
アナグマは雑食の動物で、昆虫や幼虫、甘い果物や野菜を特に好みます。地面を掘り返してミミズやコガネムシの幼虫を見つけて食べたり、スイカやトウモロコシ、落花生、イチゴ、柿など、様々な農作物を食べます。養蚕場で蚕(かいこ)を食べたという報告もあります。
また、雑食ということで、ゴミ捨て場を荒らして人間の残飯を食べることもあります。
穴掘りが得意
アナグマは力強い爪が生えた前足と大きな鼻を使って穴を掘るのが得意です。好物の虫や作物を探すときも巣を作るときも穴を掘ります。
木の上などの高い場所へ登る、長距離を素早く走るなど、軽やかで俊敏な動きは苦手です。
アナグマの巣
アナグマは林などに大きな巣穴を掘ります。この巣穴はいくつもの穴から作られ、それぞれの穴が地中で道となって複雑に入り組んでいます。穴の深さが15mほどになるものもあります。
巣穴の出入り口は小高い丘の斜面などにいくつも掘られ、50個を超える場合もあります。アナグマの巣穴は同じアナグマが一代で作り上げたものではなく、何世代にも渡って継ぎ足して巣穴を作り上げています。
同じ穴の狢(むじな)の由来
一見関係無いようでも、実は仲間であることを例えたことわざです。 このことわざは、アナグマとそっくりな見た目の動物であるタヌキが、アナグマの巣穴から出てきたというエピソードから生まれたといわれています。アナグマの大きな巣穴は、タヌキをはじめとした他の動物たちの棲み家にもなります。
アナグマの繁殖
アナグマは春に1~4頭のアナグマを繁殖します。交尾を春から夏にかけて行いますが、妊娠し始めるのは冬となります。アナグマは繁殖できるようになるまでに約24ヶ月ほどかかります。
アナグマの擬死(死んだふり)
アナグマは身の危険を感じると擬死状態(死んだふり)になります。擬死で死んでいるように見せかけて外敵から身を守っているというより、何らかの刺激によって身体が硬直して動かなくなる反射行動との見方があります。
アナグマによる被害
アライグマは運動能力が高い上に器用で、何でも食べるため、人間に様々な被害を与えます。大きな身体でありながらもせまい隙間を出入りできるため、侵入されて巣を作られてしまうと厄介です。
フンによる悪臭
アナグマは同じ場所にフンをする「溜め糞」をする習性があります。床下や納屋に溜め糞をされてしまうと、害虫や雑菌の発生、悪臭といった衛生被害をもたらします。また、アナグマはフンに臭腺から出した液をかけるため、他の動物よりも特に酷いにおいです。
身体のかゆみ
アナグマが床下へ侵入すると、室内にもダニやノミが湧いてしまう可能性もあります。特に、ヒゼンダニは疥癬(かいせん)という皮膚病の原因となるダニです。疥癬は人間やペットにも感染してしまうため、十分に注意しましょう。
床下で穴掘り
アナグマが床下に侵入すると、そこでいくつもの穴を掘られる場合があります。穴を掘られ続けると建物に悪影響を及ぼしてしてしまうため、早めの対策が必要です。
農業被害
アナグマは雑食ですが、特にスイカやイチゴ、とうもろこしなどの農作物が好物です。畑にネットを貼っても穴を掘って下をくぐって侵入されてしまうため注意が必要です。また、木に上って果実を食べたり、養蚕施設で蚕を食べた事例もあり、対策が困難です。
アナグマの駆除方法と対策
アナグマ対策として、生ごみを毎日片づけることが挙げられます。農家の方や家庭菜園をしてらっしゃる方は、農作物をそのまま捨てないよう気を付けましょう。日頃からアナグマが嫌がる忌避剤を散布、設置、強いライトを設置しておくことも有効です。
すでに建物にアナグマが棲み着いてしまった場合は、必ず忌避剤や強い光、大きな音でアナグマを追い出してから地面に深く柵を差して侵入口を塞ぎましょう。侵入口を1つ塞いでも安心せず、他の侵入口も慎重に調査してください。掘り返した跡やにおいなど、アナグマの気配を感じなくなったら駆除は成功です。
ご自身でアナグマの駆除をするのが難しい方や、駆除したけれど改善が見られない場合は、050-5604-1276までお電話ください。被害の状況のご確認、現状の診断、対策方法をご提案します。
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