ネズミ
建物に侵入して被害をもたらすネズミは、ドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミです。まとめて、「家ネズミ」と呼ばれています。
全長 | 約 6 ~ 50 cm |
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体重 | 約 15 ~ 500 g |
日本の分布 | 全国 |
特徴 | 前歯が一生伸び続ける |
ネズミの生態
ネズミには1000~1800ほどの種類がいるといわれています。その中でも、建物に侵入して食べ物を食べたり柱をかじってしうのは、ドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミです。同じネズミでもそれぞれ体格や性格、特徴が違います。
大きな身体のドブネズミ
ネズミといったら大きな耳と長い尻尾、ナッツなどを食べているイメージがあります。しかし、ドブネズミは耳が小さく、しっぽは短く、好物は魚や肉です。さらに、性格は凶暴でどう猛です。
ドブネズミの大きさ
ドブネズミの体長は40~50cm、体重は200~500g。茶色がかった灰色の毛につつまれた大きな身体です。
ドブネズミの食性
ドブネズミは雑食ですが、特に肉や魚などの動物性のエサを好みます。
ドブネズミの棲み処
ドブネズミは川辺や下水管、床下といった暗く湿気が多い場所を好みます。発達した後ろ足で力強く泳いで水中を移動できます。しかし、素早い動きや綱渡りは苦手です。
ドブネズミの繁殖
ドブネズミの繁殖時期は春と秋を中心に年中、1度に1~18匹の子を産みます。
ドブネズミのフン
ドブネズミのフンは両端がとがっていて太く、1cmほどの大きさがあります。
最も被害件数が多いクマネズミ
クマネズミは身体に対して尻尾が長く、とても警戒心が強く慎重な性格です。ネズミの中で最も被害件数が多く、駆除が難しいネズミです。
クマネズミの大きさ
クマネズミは全長は30~45cm、体重は80~250gほどの大きさです。こげ茶色がかった灰色の毛につつまれています。
クマネズミの食性
クマネズミは雑食ですが、特に穀物を好んで食べます。
他のねずみと違って巣にエサを貯めたり、たくさん食べて脂肪を蓄える習性がないため、暖かい地域かたくさんのエサがある都市部でないと冬を越せません。
クマネズミの棲み処
クマネズミは建物の天井裏などを巣にします。身軽で配管や壁、電線を渡ることができ、外からでも建物に侵入します。
クマネズミの繁殖
クマネズミの繁殖時期は春と秋を中心に年中、1回の繁殖で2~10匹の子を産みます。
クマネズミのフン
クマネズミのフンは楕円形で、5~10mmほどの大きさです。
スーパーラット
スーパーラットとは、クマネズミが早いサイクルで何度も交配を重ね、急速に進化したより強力なクマネズミを指します。
スーパーラットの特徴は、毒に耐性がある点です。毒餌や殺鼠剤が効きづらく、より駆除が困難なクマネズミです。
20日ほどで繁殖するハツカネズミ
ハツカネズミはとても小柄で、身のこなしが軽やか、綱渡りも得意です。
ハツカネズミの大きさ
ハツカネズミの全長は9~18cm、体重は9~20gととても小柄で、背中は茶色、腹部は白い毛色です。
ハツカネズミの食性
ハツカネズミは雑食ですが、特に穀類を好みます。
ハツカネズミの棲み処
ハツカネズミは特に自然な環境の中に建つ建物を好み、倉庫や納屋を巣にします。
ハツカネズミの繁殖
ハツカネズミの繁殖時期は秋を中心に年中、1回の繁殖で1~6匹の子を産みます。妊娠期間は18~20日と短く、20日ほどで繁殖することからハツカネズミという名前になりました。
ハツカネズミのフン
ハツカネズミのフンは両端がとがった米粒大です。
ネズミによる被害
ネズミは動物の中でも特に小さな体で数が多く、何でも食べるため、人間に様々な被害をもたらします。さらに、とても不衛生な動物のため、病気の原因になる可能性もあります。
ネズミの菌
ネズミは身体や体内に無数の雑菌やウイルスを持っており、触れたり噛まれたりすると感染症や食中毒の原因になります。また、ネズミのフンや尿にはサルモネラ菌が含まれているため、サルモネラ感染症の原因になります。
ダニやノミによる身体のかゆみ
ネズミは外から建物に侵入するため、ダニ・ノミがたくさん付いています。ネズミが建物の中を歩き回ると、ダニ・ノミを落としてしまう可能性があります。ダニに刺される機会が増えたり、ノミを見かけるようになったら注意しましょう。
建物や家具の傷み
ネズミの前歯は伸び続けるため、建物内の柱や家具などをかじって歯を削ります。そのため、柱や壁などが傷みます。
火災
ネズミは電化製品の配線をかじる場合があります。このことが原因で漏電し、火事に繋がる事例もあります。
騒音
ネズミは夜行性の動物なので、夜中に活動します。天井裏からトコトコと歩く音がする、床下からカサコソと動く音がするなど、ネズミの活動音が騒音となります。
食べ物をかじられる
ネズミは食べ物が段ボールや包みに入っていても、かじって食べます。ネズミが食べた物は不衛生なため、捨てなくてはなりません。住まいにネズミの気配を感じる方は、食べ物をかじられていないかチェックしてから食べましょう。
鼠咬症
人間がネズミに咬まれると、ネズミの体内の細菌により鼠咬症にかかる場合があります。鼠咬症を発症すると、発熱、患部の潰瘍、リンパ節の腫れなどの症状が現われます。
ネズミの駆除方法と対策
ネズミ対策として、生ごみを毎日片づける、猫のエサなどを放置しないといったことが挙げられます。また、ネズミの巣の材料となる衣類や紙、布なども片付けるよう心がけましょう。また、忌避剤の設置も効果的です
すでにネズミが侵入した場合は、ネズミの足あと、フンや尿、ネズミの身体が何度も擦れて色が付いた壁の黒ずみ(ラットサイン)を参考に、ネズミが侵入する穴や隙間を塞ぎましょう。ネズミは身体が小さいため侵入口を見つけることが難しく、慎重に調査する必要があります。併せて毒餌やネズミ捕りの設置も有効です。
ご自身でネズミの駆除をするのが難しい方や、駆除したけれど改善が見られない場合は、050-5604-1276までお電話ください。被害の状況のご確認、現状の診断、対策方法をご提案します。
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